本屋さんで本と出会ってきました。

私は小説を読む事が好きなのですが、先日1冊読み終わってしまったため、新たな小説と出会うべくご近所の本屋さんに向かいました。その日はあいにくの雨だったので、傘を差して、どんな本を買おうかと思案しながら歩いていきました。

そうして15分ほど歩いてようやく本屋さんに着きました。風が強かったため肩やバッグが少し濡れてしまいましたが、いささかも本を買いたい気持ちは冷めていませんでした。そして傘をたたんでいそいそといつもお世話になっている小説コーナーへと向かい、早速新たな小説との出会いを求めました。私は本を選ぶときは、深くは考えず直感で手に取るようにしています。本屋にある本の数は一人の人間にはとても膨大です。その中から「一番いい本」を選ぶなんて考えてもできないなと思います。そのため直感でこれだと思った本が、その時自分にとって必要なものだったんだと思うようにしています。
そんな選び方をする私ですが、その日はその直感が全く働きませんでした。これだと思う本もなかなか現れてくれず、右往左往している内に1時間以上経ってしまいました。そして雨で体が冷えたせいか無性にお手洗いに行きたくなり、完全に集中力が切れてしまいました。本屋に来るとお手洗いに行きたくなる現象に確か「青木まり子現象」という名前が付いていたなぁなんて悠長に考えながらお手洗いに向かいました。

その後、お手洗いを出て「もう今日は選べないし帰ろうかな…。」と思って店を出ようとしましたが、お店を入ってすぐの場所にあるオススメの小説コーナーにふと目が止まり、そこで少しそれらの本を見ていると、一番上の段の左端にようやく自分がこれだ!!と思う本がありました。私は嬉しくなってその本を手に取り、レジでお会計を済まし、店を出ました。すると外はすっかり雨があがっていました。かれこれ2時間近くお店にいたのだからそれもそうかと思いつつ、家に帰る足取りは大変軽かったです。

本との出会いは不思議なものです。出会えない時は全く出会えませんが、出会える時はすぐにでも出会えてしまいます。そんな事も含めて私は本屋さんに行くことが好きなのです。